被災2040日めの気仙沼

昨日は気楽会10周年記念飲み会。いやはや、素敵なゲストがたくさん来てくれて、10周年にふさわしい記憶に残る宴になったね。本当に楽しかった。やっぱり気楽会はひとの縁でできていると実感したよ。

もうね、皆さんたくさん写真撮っただろうけど、多分どれも全然使えないから。笑

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10年を振り返ると、それはそれはいろいろなことをやってきた。特に印象的なのは、今から8年前の南気仙沼駅での観光案内所の運営だね。とりあえず名前がイケてる「こちら!気楽会 勝手に観光案内課」だもん。

冷静に振り返っても、すごいことをやってたと思う。だって、仙台からの下列車3本しかないのに、朝9時から夕方3時まで立ち続けてたんだから。効率で考えたら絶対やらないね。笑

南駅の1日の乗降客はそれほど多くはないけど、観光客は多い時で10数組、少ない時は2、3組。でも、そこは数じゃない、「ようこそ!気仙沼へ!」と元気よく一人一人に声を掛けた。「どこからいらっしゃったんですか?まずはお茶でもいかがですか?」と夏は冷たい麦茶、冬は暖かいお茶、時期になればサンマを焼いて振舞ったり、汁物や、気仙沼ホルモンも焼いたっけ。

気仙沼の観光に対する知識も経験もそれほど多くはなかったけど、とにかく気持ちだけでおもてなしをした。やっているぼくが感心するくらい、みんな一生懸命だった。

理由はただ一つ、気仙沼に観光に訪れた人に、気仙沼を楽しんでもらいたかった。帰り際に気仙沼いいところだね、また来るよ、って郷土を褒めてくれるその一言が最高に嬉しかった。その他気仙沼のまちに対していろいろな感想ももらったりね。

当時は観光というのは、一部の観光事業者さんだけのものと思われていた。今のように観光は重要視されていなかったし、まちづくり団体といえばYEGとJCくらい。もちろん観光の会議も、グループもなく、あっても一般の人は参加することはなかったと思う。そう考えると震災後は本当に色々な団体が生まれたね。SNSもなかったから、ぼくらの活動もなかなか理解されてなかったかもしれない。

そんな中、ぼくらの観光案内所のコンセプトは、観光意識の醸成。そう、今まさに気仙沼市が取り組んでいる課題だね。

例えば、温泉で有名な観光地に行くとする。駅を降りて少し歩くと、そこには心地よい空間がある。温泉饅頭が売ってて、おまんじゅう美味しいから食べてって〜と声をかけられたり、お土産物を売っている人が、ようこそ!ゆっくりしてってね〜って笑顔をくれたりね。

でも、温泉があるから、観光地なんじゃない。そこに住む人、そこで商売をする人が自分たちは観光で生きていると思って、訪問者に歓迎の心で接しているから心地良いのだ。

気仙沼はどうだろう、観光地と思っている人はごく僅か、というか誰もいなかった。だからそこ、自分たち若い奴らが率先して観光客に対しておもてなしの心で声をかけることがいいと思った。

ぼくらは、日当や昼食代はもちろん、足代も出ない中、立ち続けた。それでもボランティアでやっている感覚は一切なく、楽しいからやっていた。自分たちがやっていることに、自分たちしか出来ない特別な意義があると思って、モチベーションを高めてきた。

観光事業者でもない、単なる市民有志が、ひたむきに観光案内をしている。それをきっかけに街の人一人一人が少しずつ観光に対して何か思ってもらえればいいと。

南気仙沼駅は大きなホテルや魚市場に一番近い駅。観光客は、仙台から2時間、東京からは5時間かけてやってくる。長く電車に揺られ、ようやく気仙沼に着いてね、さー気仙沼を楽しむぞって来るわけ。

そこで、地域の若い人が積極的に観光客に声をかけて、気仙沼観光のスタートを気持ちよく切ってもらうだけで、かなり違うはずと思った。

気仙沼は四季折々の海の幸、風光明媚なリアス式海岸、海も山もいいところばかりだけど、本当にオススメしたいのは港町ならではの人情だ。独特のひとの魅力、ユニークさを感じて欲しかった。

遠洋漁業の基地として栄え、港町ならではのおもてなしの心が根底にはある。いってらっしゃいとおかえりなさいが得意な地域だ。さらに食も景観も観光地としての素材はある。ちょっとした意識の変化で、すごい観光地に化けると思っていた。

さっきも書いたけど9時から3時まで南駅には、下り列車が3本のみ。待ち時間が多かったので、まちづくりに対するたくさんのアイデアがどんどん出てきた。それいいね!それ面白そう!ですぐに実践してきた。

南駅近辺の商店にお願いをして回って、観光客用にお得な割引クーポンを作って設置したり、当時あまり利用されていなかったレンタサイクル専用の観光マップを作って、おすすめルートを開拓した。そこでは商港岸壁でのレンタル釣竿も釣具屋さんに置いてもらい、釣った魚を無料で調理してもらうお店も確保した。

南駅を一番利用している女子高生にも観光に対する意識を高めてもらおうと、一緒に観光案内することを学校に提案しに行った。ぼくらがいない時間にも、女子高生が勝手に観光案内してもらえればこんなに素敵なことはない。学年もクラスもバラバラな8名の有志が集まった。彼女たちと2ヶ月間毎週ワークショップをして、女子高生目線の手作り気仙沼観光マップを作ったりね。

ここが変だよ気仙沼!とデコレーションした雑記帳を作って、観光客に書いてもらった。気仙沼の観光客の感想を聞ける貴重なノートには“南駅のトイレが汚い”という書き込みが多かった。せっかくの気仙沼旅行のスタートでトイレが汚いのは大問題!と、市長と一緒にJR盛岡支社の社長に会いに行った。気楽会の活動報告書を提出するとともに、トイレ改修のお願いもした。半年後に綺麗になったトイレは、観光客にとっても、ぼくたちにとっても、心地の良いものになった。津波で無くなったけど、あのトイレは今でも忘れない。

やることすべてがてづくり、マップ製作も、ホームページも、チラシも、お金が必要なら自分たちで稼ぐ。自分たちでできないことは地域の人を巻き込んでやる、そうやってネガティブなこともポジティブに変えてやってきた。自分たちが楽しんでまちづくりするのに補助金なんていらない。

その中のたった一つのことも、仲間がいなければ、何も形にならなかったね。そして、地域の人の協力がなければ盛り上がらなかった。いやむしろ、結果なんてのは、はっきり言ってそれほど重要じゃない。一緒にやってきた仲間との活動ここそが宝物。

ひととひとのつながりが生まれ、その外にまたつながりが生まれる。多くのひとがまちづくりプレイヤーとして連携することがこのまちの将来に大きな影響を与える。活動をともにしたり、街の人とコミュニケーションをとったり、そうやってコツコツ活動した先に、市民みんなが本当にどうありたいかを、自分たちで考え、自分たちで行動に起こす、最高のまちづくりの形がある。

だから、まちづくりサークルとして、大切なことはプロセス。多くの人が自分の郷土に関心を持ってもらい、そのきっかけづくりをサポートすることが重要だ。

まさに、まちづくりはひとづくり、ひとづくりはまちづくり、だね。

いやはや、ついつい、長くなっちゃった。いろいろ思い出してきて、何書いてるか途中からわけわかんなくなってきた。笑

でも、こういう基本的な考え方は今も変わらない。

と言うわけで〜おかげさまで、気楽会10周年!
いつもお世話になっている皆様、
このブログを読んでくれている皆様、
本当にありがとうございます!

今日も1日頑張りますp(^^)q
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