被災1905日めの気仙沼

気仙沼市役所で行われたスイスのツェルマット視察の報告会に行ってきた。
とても有意義な報告会で、会場もたくさんの人が聴きに来ていた。

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気仙沼の観光プレイヤー10名が、DMO(ディスティネーション・マーケティング・オーガナイゼーション)の
先進地にツェルマットに1週間行って、その仕組みを学んできた。

DMOとは、ぼくの考えで簡単に言うと、
地域で観光客のデータを共有して、しっかりマーケティングをした上で、
的確に観光客を呼び込み、観光で稼ぐ仕組みのこと。

気仙沼の復興計画では、基幹産業は、従来の水産業を軸としながらも、
水産業と観光業の融合を打ち出している。
これから“観光で食っていく”ために、地域でDMOをしっかり理解し、
多くのひとを巻き込んでいくことが重要になってくる。

マッターホルンのおひざ元、ツェルマットには観光で年間200万人が宿泊するという。
街の人口はたったの5700人。単純比較で気仙沼の10分の1の人口で、10倍の宿泊客数。
数字的にも世界でも指折りの観光地という訳。

ツェルマットは、世界一のエコリゾートで環境と共生することを戦略として掲げ、
マッターホルン観覧や、スキー、ハイキング、登山等のアクティビティを充実させている。
料理は山岳地帯ということもあって限られた食材で作られるからそれほど恵まれているわけではない。

エコリゾートなので、さまざまな制限がある。
ガソリン車は走ってない、移動は電動のバス。
不便だけれども、住民は合意してそういうルールにした。

建物には高さ制限があり、屋根の角度も制限されている。
街のどの場所でもマッターホルンが見られるように。
新築でも資材の三分の一は木材を使うなど、街並みも景観に配慮している。

そうやって地域全体が観光地と生きていくことに誇りを持ち、
ビジョンを共有しているからツェルマットでしか味わえない空間が出来る。
ツェルマットは言ってみれば、街全体が一つの大きな会社だ。

ツェルマットは決して資源が恵まれていたわけではない。
150年前は、何もなかった。地域の主な収入は傭兵。
つまり戦士として出稼ぎしていた。

何もないからこそ、住民が危機感を共有し、観光で生きていく覚悟をもって団結して
長い年月をかけてコツコツ積み重ねていった結果が今のツェルマット。

観光産業以外で街が存続するものはない。
そういう危機感を常に抱えている。

キーワードは危機感、危機意識の共有だと思う。

気仙沼に置き換えて、何が出来るのか、それが問題。

気仙沼は比べてみれば、逆に資源が豊富だ。
危機感という面では、少子高齢化、人口減少、復興需要激減、
漁獲量の減少による漁業の衰退、言葉では分かっているつもりでも、
“危機感”を感じて行動しているひとはどのくらいるのか。
それが観光となると、ごくわずか、ほんの数パーセントだと思う。

それ以外の90数パーセントは、観光で食べていく必要はないと思っている。
だから“危機感”に代わる、“住民が想いを共有出来るもの”を探し、
継続的に発信し続け、成功事例を作り、コツコツ積み重ねていくことだと思う。

そんなに簡単に観光地になどならない。
それは断言できる。

理由は、観光地で最も重要な要素は“ひと”だから。
もっと言えば観光地のリピータはその街のひとに会いに行く。

ひと創りはまち創り、まち創りはひと創り。

気仙沼は、今まさに、その仕組みを作り始めたところだ。

今日も1日頑張りますp(^^)q
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